坂本龍一さんが亡くなってから彼は何に生まれ変わっただろうかと
考えることが度々あった。
私が思うに彼は白いグランドピアノに生まれ変わっているはずだ。
彼の繊細な性格を考えて色は白とし形態は必ずグランドピアノである。
だけどきっと人目につかないひっそりとした場所で
例えばそう、森の奥深くの中とかを選ぶだろう。
白と緑が綺麗に調和するような場所だ。
そうだとしたらその不思議なピアノを巡っていろんなストーリーが生まれるはずである。
と、こんな感じに想像が膨らみ、ついに絵本を制作するに至った。
地球のことや私たちの将来を心配する彼はきっとピアノに生まれ変わっても
生命体の1部としてこの地球にまた生まれ変わるだろうと想像する。
巡り巡る永遠の命。
その話を綴る絵本も自然に返すことができるように、素材に植物の種を含む
和紙を利用することに決めた。
構想だけは着々と進む。
だけどこの本が売れる保証はどこにもない。
個人的な想いから出来上がった本だ。
坂本龍一さんはこの絵本を見て何を思うだろうか。
私のアイデアが彼自身の考えていることと近からずも遠からずだと思っているのは先週見つけた雑誌でご本人がNYの自宅でピアノを野晒しにして
自然に還るかどうか試みていることを知ったからだ。
私はこの時代にいない人の心の声を代弁する人になれるだろうか。
最近私がやっていることはそんなことに近い気がする。
そうやって絵本のテーマが壮大になっていく。
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