学生の時に留学して帰国してから、何年経ったんだろう。
あれから海外のレベルに追いつく為に紆余曲折、色々あった。
私なりに1人で闘争していた。
世間をあまり知らなかった私は、カナダで普通に歩いているカップルを見て
「私もあんな風にスーパーの買い物袋を一緒に持って同じ家に帰る人がいれば
それだけでもう十分だな。」と思っていた。
日本に帰ってきたばかりの時は学生だったので、自分の家も布団もなくお風呂もなく
友達に会いに行きたくても、自分で使えるお金なんて0だった。
日本で自力で生きていけるようになるレベルをまずは達成するのが目標だった私は、
小さな仕事を得て徐々に自力で生きていくことができるようになり、
自分で稼いだお金でアパートを借り、好きなようにお風呂に入ることができ、
ご飯を食べたりカフェに行ったり、自分の好きなように部屋を模様替えしたり、
電車に乗って古い友達に会ったり、彼氏を作って毎日のように会ったり、
親を旅行に連れて行ったり、
普通の幸せと呼ばれる類のことが普通にできるようになった。
でも、1つの会社で9年務めた私は違和感を覚え始めた。
世間体からは見栄え良く安定した仕事、でも自分に合わない仕事。
いつまで自分に仕事があるだろうか。
新入社員が入ってくるたびに「自分って何ができるんだろう。」と思い、
周りにどんどん追い越されていきながら、
この生活っていつまで続けられるんだろうと思っていた矢先、
上司の心無い一言でここまで頑張ってきた私の何かがぷつんと切れた。
それでよかったんだと思う。
見せかけの幸せから目が冷めたから。
その場しのぎで耐えるしか無かった日々を変えることができたから。
もう若くないし、時間がない。
手に入れたものを一旦全て手放すことになったけれど、
もっと自分らしく生きる為に私はまた0から始めるのだ。
今度は社会人として日本人として、誇りを持って海外で生きていく。
このアパートを引き払ったら、マレーシアでの戦いが始まる。
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